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臥頭狂一のエロ小説ブログ。※18歳未満閲覧禁止。

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恣(ほしいまま) ~共有される幼な妻~ 第七話 (48枚)


 鉱山町の巨人、ヘルマンの死から一ヶ月。
 セルダ家の主となったイケルは、父をも凌ぐ暴君へと変貌していた。
 幼な妻を独り占めにするばかりか、己の力を誇示するかのように痴態を見せつける。憤る弟たちを尻目に、イケルは美貌の少女を思いのままに弄ぶ。
 新たな火種から、黒煙が昇りはじめていた。




 スープをすする太い音が響いている。
 寒い夜だった。どこからか入りこんでくる隙間風が、今夜はいちだんと冷たい。朝には霜が降りているかもしれない。
 夕餉を愉しんでいるのはひとりだけだった。卓を挟んだふたりは、すでに器を空にしている。
 スプーンを口に運ぶ男の手は、やけに遅かった。コーンスープの表面には膜が張っていたが、さして気にした様子もない。薄い髭に白いクリームをつけながら、うまそうにスプーンをしゃぶっている。
 男はひどく背が低い。向かい側に座る年少の弟と、拳ひとつぶんほどしか差がなかった。それでいて小さくは見えない。異常なほど筋肉が発達した、分厚い身体をしているためだろう。
 肩が丸く盛り上がっている。厚地のシャツの上からでも形がくっきりと目立つ。幅も広い。胸も同様に逞しかった。卓を挟んで正対する痩躯の男と比べると、倍の厚みはありそうだ。捲りあげた袖から生えた下腕は、家屋の柱にも劣らず太い。肌のどこを見てもごつごつと硬そうで、全身が黒々とした岩石の鎧で覆われているかのようだった。
 ヘルマンの死から一ヶ月が経つ。
 セルダ家の長を継いだのが、この屈強な肉体をほこる男、イケルだった。町の英雄であった父の後継らしく、その表情は自信に満ちあふれている。心なしか、豊かな頬が緩んでいるようにも見えた。
 いかつい顔に浮いた脂がはげしい。ランプの淡い灯りのせいか、ぎらぎらと毒々しささえ感じさせる。伸ばしかけの口髭が、かえって品の無さを強く印象づけていた。
 一家の尊敬を集めてしかるべき長兄を、弟たちはしかし苦々しい面持ちで見つめている。恨みがましいといったほうが近いかもしれない。
 次男のファビオなど、肉づきの薄い頬をひくひくと痙攣させている。固く閉ざされた唇の奥から、きりきりと歯を噛みしめる音が漏れ聞こえてきそうだ。右手に握りしめたボトルの中では、安ラム酒が細波(さざなみ)をつくっていた。
 ふたりの兄と大きく歳の離れた末弟はさらに露骨だった。薄っぺらな胸板の前で両腕を組み、骨太の兄へ鋭い眼差しを向けている。挑発というより、敵意に近いものがあった。
 血色良く丸かった頬は、両側とも尋常なく腫れて痛々しい。下唇も厚みが増して、三倍ほども膨れている。食事どころか、コップ一杯の水を飲むのにも苦労しそうだ。右瞼の上では、大きな瘡蓋(かさぶた)が剥けかかっていた。
 憤りに燃える瞳からして、睨みつける相手から受けた傷なのだろう。一度や二度の殴打ではなかったことが、怪我の具合からわかる。鼻から唇の上にかけて、今日のものと思われる血の筋が乾いて残っていた。
 ファビオもエルナンも、新たな家長を快く思っていないのは明らかだった。
 劣等意識の強い次男は、もとよりイケルを憎むこと甚だしい。幼いころより味わってきた屈辱を、今後も忘れることはないだろう。
 末弟は鉱山の町に類(たぐい)のない利発者だ。粗野で野放図な長男の態度が我慢ならないのかもしれない。
 無骨さはよく似ていても、貫禄では亡き父に大きく劣る。聡い瞳に兄が愚劣と映っているとしたら、服従を拒む根拠たりえる。
 兄弟それぞれに含むところがある。イケルが家長の座を得たことに、少なからぬ不服があった。
 だが、遺恨や性格の相違による不和など瑣末なことだった。ふたりの弟が憤る最大の理由は別にあり、それは共通している。
 麗しき幼な妻の存在だ。
 キーラこそはヘルマンが遺したもっとも価値のある資産であり、同時に兄弟間の争いを生む導火線だった。
 ファビオは美貌の少女を独占したい野望を抱いているし、エルナンの想いはもはや情愛の域に達しているといってもいい。キーラを思いのままに扱う長兄の態度には、ふたりとも耐えかねていた。兄へ向ける眼には、殺意すら宿っている。
 ヘルマンは横暴な家長だったが、イケルの無法ぶりときたらその比ではない。暴君そのものといえた。
 いま、食卓に着いているのは三人のみ。家長である長兄イケル、対面側にファビオ、その隣にエルナンが並ぶ。
 家長の横の椅子が空いていた。キーラの席だった。
 テーブルに着いての食事を許さない、というわけではなさそうだ。その証拠に、食器は少女の席の位置、イケルの隣に置かれている。器にはスープが手つかずに満たされ、スプーンもその横に並べられていた。ふたきれのパンを乗せた皿もある。
 少女は未だ食事を摂っていない。
 では、何処にいるのか。夕食どきに何をしているのか。あるいは、させられているのか。
 答えは、弟たちふたりの視線の先にある。血線の浮いた眼は、兄を睨みつけているばかりではなかった。ときに揺らめき、宿敵より手前に落ちている。
 裂け目走るテーブルを見ているわけではない。彼らの眼は、厚みのある木板を貫いて卓の下を窺っていた。
 直接目にすることはできずとも、その光景は脳裡に具現されている。満ち足りた兄の顔がいまいましい。激高のあまり、ふたりの顔からは血の気が失せていた。
 イケルはだらだらと食を遅らせながら、幼な妻に奉仕させていたのだ。冷えびえとした居間にひとり汗ばんでいるのは、劣情を滾(たぎ)らせているためだった。食欲と性欲を同時に満たすつもりなのだろう。
 頑丈な造りの椅子に腰かけ、少女の胴よりも太い脚をことも無げに広げている。汚れたズボンが足首の片方に絡まっているだけで、腰から下には何も身に着けていない。黒い肌を冷気に晒しつつも、悠然と構えていた。
 長い三つ編みの先端が床を掃いている。揺れの幅は広く、緩やかだった。
 逞しい脚のつけ根近くにまで、少女の貌が寄せられている。きゃしゃな肩が、男の膝よりも深い。白い手はふたつとも繁みへ入っていて、前傾する上体を支えているようにも見えた。
 湯気立ち昇る男根の先端は、光沢のある前髪をかきわけて幼な妻の額を擦っている。亀頭の裂け目から漏れる先走りのおかげで、摩擦が小さい。ぬるぬるした透明な汁が、鼻すじの横をつたい、降りていく。
「ん……えう……」
 キーラの舌は陰嚢から肉棒の半ばまでを往復している。白い手は両方とも睾丸の下にあった。マッサージするように、指の一本一本が丁寧に動く。揉むというより包むといったほうが近い。慎重でやわらかな指づかいだった。
 掌が熱い。指が熱い。舌が熱い。額が熱い。
 男性器は高い熱を帯びていた。周囲の空気までもがあたたかい。息苦しいほどだった。少女の額には細かい汗が浮き、前髪をべたつかせている。
 裏腹に、下半身は寒さを訴えていた。厚地のスカートが間に入ってくれているとはいえ、床に直接座っているのだ。足の甲から脛にかけて、刺すような冷たさが絶え間なく襲ってくる。ときが経つにつれ体温が奪われていく。太ももがぷるぷると揺れていた。
 長い睫毛が伏せられている。つらいのだろう。涙の粒が瞼の間に光っていた。
(はやく……終わって、ほしいな……)
 夕食時の奉仕は、今回がはじめてではなかった。週に一度か二度は、卓の下にひざまずいての口奉仕を強要される。汗にまみれた、臭いのきつい肉棒を舌で清めさせられるのだ。
 そのたびに、キーラの食事は遅れることになった。温かいスープをすすることも、パンひときれを口にすることも許されない。家長の性的欲求を満たさなければ、粗末な食事にすらありつけないのだ。
 しかも、ただ射精させればよいというものではなかった。イケルは早漏ぎみだ。果てさせるだけなら、そう難しいことではない。刺激に慣れきっていたヘルマンに比べれば、たやすいとさえいえる。
 新たな家長はより貪欲だった。すぐに放出させるのではなく、愛情をこめて丹念に尽くすことを要求する。ゆっくりと、時間をかけて愉しませねばならない。ご主人さまが気持ちよく吐精するために、徐々に快感を高めてさしあげなければならない。
 加減を誤って暴発させてしまうと、目に見えて不機嫌になる。そんな日は寝かせてもらえない。夜通しいじめられるのだ。へとへとになって朝を迎えることになる。
 すべては主の気分しだいだ。いつ言いつけられるか、わからない。イケルが帰宅するその瞬間から、性の奉仕を覚悟しておく必要があった。
 夕食のひとときでさえ気を休めることができぬ生活は、十三歳の少女にとって酷に過ぎる。
 昼は家事や畑しごとに追われ、夜は場所を問わず男の相手をさせられる。線のほそい肉体は、そうとうに消耗しているはずだ。空腹でないわけがない。ましてや寒い季節なのだ。弱った身体には、温かいスープがなによりのなぐさめに違いない。そんなささやかな癒しすら、無情なひとことで奪われる。
 キーラに拒む権利はない。セルダ家において、家長は絶対だった。あらがえば厳しい折檻が待っていることは確実だ。ひたすら頭を下げて、かしずくほかない。這えと命じられればいつでも這う。股を開けと声が飛べば、すぐに脚を広げる。性の玩具、忠実な奴隷としてしか、生きてはいけない運命にあった。
「あう……は、はい……」
 黒髪の頭頂部が鷲掴みにされていた。意図を察したキーラが頷く。ちらりと仰いだ瞳は、おびえの色を隠せていない。睫毛の先がふるえていた。
 小さな手が左右から勃起を挟み、根もとのあたりを扱きはじめる。今度はおしゃぶりだ。膨らんだ亀頭を、ぽってりしたくちびるが包んでいく。唾液と粘りの強い液体で、どちらもじゅうぶんに濡れている。
「あく……ん、んく……」
 少女の口に収めるには、巨きすぎる代物だった。長さでは故ヘルマンに数段劣るが、太さで勝る。ひとまわり近く、円みが厚い。くちびるをいっぱいに開かなければ、受け容れることもできなかった。
「んく……ん……ちゅっ、ぢゅる……んん……」
 口内に含んだ亀頭を舐めまわしつつ、音をたてて吸う。手での愛撫もおろそかにしてはいない。湿った紅唇が上下するのとは逆方向に動き、緩急をつけて擦っている。握る力も巧みで、刺激に慣れさせるということがない。掌だけで扱いたかと思えば、指先だけが肉茎の裏筋をなぞって唾液を塗りつけたりと、多彩に変化する。
 尿道からは次々と苦い汁が漏れ出していた。すべて舌の上に吐き出されていたが、キーラは眉のひとつも動かさずに飲みこんだ。そればかりか、いったん男根を口から離し、亀頭の先に口づけをしてちゅるちゅると吸いたててみせる。
 睫毛の間からわずかに覗くとび色の瞳は、誘うように熱っぽく潤んでいた。
 困ったような、泣いているような目をしているのに、どこか淫らで男の獣性を煽る。天性の媚態といえるかもしれない。たまらず、イケルは吼えた。
「く、おおッ……! す、吸えッ……!」
 少女は従順そのものだった。柔らかなくちびるの内側に、熱い勃起を招き入れる。両手の指は張りつめた肉茎を芯にして組まれ、はげしく上下しはじめた。陰嚢は膨らみを増し、せり上がっているように見える。射精が近いのは間違いなかった。
「んっ……! んううっ……! ちゅっ、ちゅぷっ……」
 キーラの瞼が開いていた。澄んだ瞳は涙に濡れていたが、視線は夫であるイケルに向けられている。幾度まばたきを繰り返しても、逸れることはなかった。
(おねがい……はやく、はやく、射精、してくださいっ……)
 愛らしくも儚げな幼な妻の哀願は、目での訴えとはいえ伝わらないわけがなかった。日ごろ伏し目がちな少女は、まるい瞳を露わにしていることだけでも珍しい。褐色の主人は、敏感に察していた。
 ただし、自分に都合よく解釈されてはいたが。
 一刻も早く冷たい床と奉仕から解放されたい。キーラにしてみれば、切実な思いだったのだろう。
 劣情に猛るイケルの眼には、淫らなおねだりに映った。精液を欲して、秋波をおくってきているのだと読んだ。
 おれのチンポから注がれる濃いのを、こいつは欲しがっている! まっすぐに主人を見つめ、一心不乱に口と手をつかって肉棒を扱きあげているのがなによりの証(あかし)だ。己の勃起を口いっぱいに頬張る幼な妻を見おろしつつ、イケルは心臓が止まりそうなほどの興奮と感動を覚えていた。
「お、おッ……たっぷり、出してやるっ……も、もっと、吸え……吸いだせッ……!」
 誤解による思いこみは活火山の噴火のごとく急激な高ぶりを生み、重厚なはずの男からすっかり余裕を消し去っていた。弟たちに見られていることも忘れ、椅子に座ったまま腰を揺すりはじめる。もはや、食事中の奉仕にも泰然としていた家長の姿はそこにはない。いまのイケルには、切なげな表情で男根を咥える少女の貌しか眼に入らなかった。
「んんっ……! んぐ、んぐっ……」
 キーラは極太の肉棒を懸命に吸い、勢いよく扱いた。くちびるからこぼれた唾液と先走りを潤滑油にして、押しつけた掌と指をぬるぬると滑らせる。太い腰の振動によって口内を荒らされ、喉を突かれても少女は耐えた。苦しげな声こそ漏らすものの、くちびると舌での愛撫を休もうとはしない。
「ん! ん! んちゅううっ……!」
 なめらかな頬はいま、涙にまみれていた。それでも、とび色の瞳は主人をとらえたままだ。悲しげに仰ぎ見る瞳には、すがるような願いがこめらている。吐精を促しているのは明らかだった。
 温かな口腔粘膜に包まれた亀頭の裏側を、湿った舌先が何度もなぞりあげていく。もう限界だった。こみ上げてくるものを抑えられない。抑える気もなかった。イケルは背を突き抜ける歓喜とともに、ぶるぶると下半身を震わせた。
「ぬおおぉッ……!」
 紅いくちびるに包まれた剛直が大きく膨らむ。一瞬遅れて、キーラの舌の上にあった亀頭が跳ねた。びゅくっ、びゅくっと、凄まじい勢いで白濁汁を放出しながら。
「んむううううっ……!」
 熱い欲望の液体を頬の内側や喉に叩きつけられ、少女は苦しげにうめいた。予想を超える量と噴出の強さに、きゃしゃな首と肩は小刻みにふるえ、垂れがちな眉の端もひくひくと揺れる。閉じた瞼の隙間からは、ぽろぽろと玉の涙がこぼれ落ちた。脈動が止むまで堪えられそうには見えない。精液ごと男根を吐き出してしまいそうだ。
 けれども、幼な妻の奉仕は終わっていなかった。
 収縮する勃起を挟むふたつの手は、非力ながらもより圧を強め、しぼりあげるように根もとを扱く。紅いくちびるは半ばまで白液を滲ませているものの、垂らさぬよう懸命にすする音が響いている。さらには舌だ。暴れる亀頭を追い、小さな裂け目に押しつけて包みこむ。愛する者の射精を味わうがごとき振る舞いだった。
「お、おおぉ、キーラ、キーラっ……!」
 魂までも吸われそうな快感に、イケルは永遠に吐精がつづくような錯覚に見舞われた。がくがくと全身が痙攣して、少女の名を叫ぶことしかできない。わけがわからなくなりつつあった。
 幼な妻が喉を鳴らすそのときまで、意識の大半は飛んでいた。本当に魂の一部まで、精と一緒に注いでいたのかもしれない。だが我に返ってみると、身体がだるいということはなかった。頭もはっきりしている。
「ん……く……ごく、ん……んうぅ……んく、んく……」
 途方もない量の放出だったのだろう。キーラは幾度も白い喉を上下させて嚥下した。濁りも強かったのか、けほけほと小さな咳を繰り返している。手で口を覆っているが、指にも掌にも白い液体が付着してはない。一滴あまさず飲みほしたらしい。
 イケルは大いに満足したようすだった。脂ぎった顔がほころんでいる。滅多にないことだった。いつもの彼は表情に乏しい。
「あ……」
 さらに珍しいことが起こった。厚みのある掌が、少女の黒髪を撫でたのだ。
 キーラの胸は高鳴った。
 恋心や愛情を抱いたわけではではない。
 ただ、自分を認めてくれたのかもしれないとは思った。これからは優しく接してくれるかもしれない。期待をこめて褐色の主を見あげる。
「あ、う……」
 仰いだ先にはいつもどおりの、いや、いつもよりも下卑た表情を浮かべた男の顔があった。
 ふだん見せない笑顔のせいか、ひどく卑猥な印象を与える。ぶよぶよと分厚い唇は開かれ、並びの悪い黄色い歯を見せていた。父ゆずりの淀んだ眼は瞬きを忘れたようで、いっときも少女から視線を外そうとしない。いつも以上に気味が悪かった。
 おびえてうつむくキーラの貌に、硬いものが押しつけられる。熱かった。屹立したままの肉棒が、湯気を立てて白い頬を突いている。
「あ……の……」
 すべすべの肌に、イケルは勃起を擦りつけた。頬の端から鼻すじ、やや厚ぼったいくちびるの上を通り、また頬っぺたへと、まんべんなくなする。こびりついた液体を拭っているのだ。二、三度往復するだけで、少女の端整な貌は体液でべとべとになった。
「う、う、……やぁ……」
 スカートのポケットには手拭いが用意されている。ふだんのキーラなら、事後すぐに拭き清めたはずだ。後始末が遅れた罰のつもりなのだろう。戯れているのかもしれない。男根を片手に揺らし、ぴたぴたと先端で紅いくちびるを叩いている。
「う、う……ご、ごめんな、さい……」
 性器でのお仕置きを受けながら、かぼそい声で謝罪を口にする。そこでようやく貌を打ちつける肉棒から逃れることができたが、キーラ自身の解放にはつながらなかった。
「跨がれ」
 劣情を帯びた低い声に、少女の貌が蒼ざめる。びくりと揺れた肩が硬い。
 媚びをふんだんに含めた瞳を向けることによって、射精を早めることはできた。そこまでは狙いどおりといっていい。
 しかし、キーラは己が主人の獣欲を、独占欲を甘くみていた。効きめがありすぎたのだ。大量の白濁を放ってもなお、イケルは股間をみなぎらせたままでいる。
 今夜はとことん弄ばれるのかもしれない。
 膝の上でさんざん玩具にされたのち、そのままベッドに連れて行かれる予感がある。朝日が昇るまで、息つく間もなく責められるのだ。それならまだいい。朝食の寸前まで、いや、朝餉の最中もいじめられるかもしれなかった。
 ほろり、と涙がこぼれる。
 キーラは空腹だった。料理をつくるときに味見くらいはするが、ほんのひとくちか、ふたくちだけだ。足りるわけがない。成長期なのだ。疲労も溜まっている。倒れたことも一度や二度ではなかった。
 ほんの少しでもいいから休みたい。冷めていてもかまわないから、スープをすすりたい。ささやかな願いはいま、ひとことで退けられた。心が折れてしまっても無理はない。
「早くしろ」
 催促の声に苛立ちが混じる。拒むことはできない。
 自分のために並べた皿を横目に、キーラは腰に手をかけた。長いスカートは邪魔になるだけだ。手際よく畳んで床に置く。
 下着はつけることを許されていない。下半身は剥き出しになった。ブラウスは嫁ぐ以前のもので、もう丈が短い。立ち上がったときには、ファビオやエルナンの位置から白い尻が丸見えになっていた。
 イケルは椅子を後ろに退いている。座ったままだ。いつの間にテーブルとの間隔を開いたのか、キーラはまったく気づかなかった。
 見せつけるつもりなのだ。どんより濁った眼は弟たちを嘲っている。顎先が高い。思い上がった態度が、所作にあらわれていた。
 主の思惑どおり、キーラは背後に視線を感じている。それも一点に集中していた。吹き出物ひとつない、小さなお尻に。冷たい隙間風に撫でられているのに、腰から太股にかけて、火照りを覚えている。ちくちくとした痛みさえ錯覚させた。
 ふたりは固唾を呑んで見守っている。兄の挑発であることはわかっていても、目を背けることができなかった。
 小ぶりな白い尻が巨根を咥えこむところを見たい。泣き声をあげ、喘ぐ姿を、ランプの灯りの下ではっきりと眼球に焼きつけたい。寝室では、月や星の明かりを頼りに覗き見ることしかできないのだ。次男も幼い末弟も、等しくズボンの前を膨らませている。
 キーラは半ば宙に浮いた格好で、褐色の太股を跨いだ。両脇に分厚い手が入っている。赤子を抱き上げるかのように、軽々と持ち上げられていた。逞しい腕に力みは見えない。
 肉棒の先端が、恥丘を擦っていた。すでに透明な汁を溢れさせている。なすりつけられた液体が熱い。はちきれんばかりに膨張した亀頭が、瞳の端に映った。
 イケルの両手は、いまだ少女の体重を支えている。キーラは血管の浮いた男根に手を伸ばした。みずから迎え入れなければならない。
「うあっ……!」
 無毛の秘所にあてがった瞬間、豪腕から力が抜けた。白くほそい身体が、男の膝上に落下する。鋭い悲鳴が放たれた。
 極太の勃起が割れ目を押し入り、深々と突き刺さっている。少女の背はぶるぶると痙攣し、やがて臀部と脚にまで振動が広がっていった。
「はふっ、ふぐぅっ……はうあぅ……」
 呼吸が思うようにならない。息苦しさに耐えかね、キーラは身をよじった。目の前がよく見えない。涙の膜ができている。歪んだ視界に黒い顔が近い。互いの息が降りかかる距離だ。
 イケルの首を抱きしめていることに、しばらく気がつかなかった。無意識に腕を巻きつけていたのだ。力が入っていた。頬をぞろり、と舐めあげられ、ようやく我に返る。
「あううぅ……やさしく、やさしくして、ください……」
 泣きじゃくっているに等しかった。思っていた以上にきつかったのだろう。いやいやと首を振っている。涙で頬を濡らしての、必死の哀願だった。
 根もとまで、膣内に収まっている。凝視する弟ふたりの目にも明らかだ。白い尻が、睾丸のすぐ上まで肉の幹を呑みこんでいた。これより深く受け容れることは、おそらくできない。
 すらりとした脚が主人の腰に絡みついていた。白と黒の肌は重なりあって、まったく隙間がない。下腹もへそも、胸も、少女は身体の前面をできるかぎり密着させている。しがみついているといってもいい。
 計算しての媚態ではなかった。幼い肉体が抽送を拒んでいるのだ。無意識にきつく抱きしめ、男の動きを封じている。防衛本能に近いものがあった。
「おねがい……おねがい、します、ご主人、さま……」
 睫毛の露が、ぽろぽろとこぼれ落ちる。キーラは渾身の力で抱きつき、脂の浮いた黒い顔に頬ずりしてみせた。
 イケルの巨根に貫かれるのは、もちろんはじめてではない。ヘルマンの生前も週に一度は割り当てがあったし、夜通し弄ばれていた。家長になってからは、ほぼ毎晩嬲られている。未発達の狭い膣孔とはいっても、慣れはあるはずだった。
 ただし、いつもは執拗ともいえる愛撫が、事前になされている。いきなり挿入されたことはなかった。
 イケルは舐めるのが好きな男だ。幼な妻のなめらかな肌を、すみからすみまで舌で味わう。あまりのしつこさに、キーラが泣き出してしまうこともある。
 それだけに、挿入の際には受け容れ準備が整っているのが常だった。割れ目の奥は舌でほぐされ、露を滴らせずにはいられない。心では厭っているつもりでも、身体はみだらに反応してしまう。少女の性は、華を開きつつあるのだった。
 故ヘルマンも巨根であったが、太さでイケルのものが上回る。キーラの手首ほどもあるのだ。湿ってもいない膣が苦痛を訴えないわけがない。ふだん受け容れて壊れないのが不思議なくらいだった。
「痛えのか」
 野太い声に憤りは感じられない。むしろ、からかうような響きがある。戸惑いを覚えつつ、キーラは小さく頷いた。濡れた睫毛の奥で、とび色の瞳が不安げに揺れている。
「ファビオのちんけなチンポとは、違うだろう」
 せせら笑いがはじまってすぐ、少女は目を逸らした。太い首に頬をあずけ、表情を隠す。汗の臭いが鼻についた。
 振り向かずとも、背後から敵意がひしひしと伝わってくる。痩躯が肩を震わせているのが目に見えるようだった。
「どうなんだ、キーラ」
 いつになく饒舌だった。黒い手が、張りのある尻の上を這っている。谷間の線を、節瘤だった指が滑り降りていった。
 イケルの望む返答をしなければならない。だが、次男を怒らせたくなかった。激したファビオは、何をするかわからないのだ。憤りを歳の離れた弟にぶつけるかもしれない。それだけは避けたかった。キーラは慎重にことばを選び、口を開く。
「……すごく、おおきい、です……」
 潤んだ瞳を上目づかいにおくる。こちらに注意を向けるための、甘えた仕種だ。頬が紅く染まったのは羞恥のためだったが、はからずも主を喜ばせる効果を増した。
 イケルは喉の隆起を大きく上下させ、間髪入れず腕に力をこめた。幼な妻のしなやかな胴体を、骨がきしむほどに抱きしめる。
「いっ、んむうっ……!」
 ほとんど漏らすことなく、叫びが封じられる。紅いくちびるを、肉の厚みが塞いだのだ。大きな口が、少女の鼻の下から顎の上までを覆っていた。まばらな口髭の上で鼻息が荒い。包みこんだ紅唇を舐めまわしているのだろう。数秒と経たず、唾液がふたりの顎をしたたりはじめた。
「んうう……んーっ、んうう……」
 ほそくした目をぱちぱちさせながら、キーラはふるふると小さく首を振った。不快なのか苦しいのか。その両方だろう。仔犬が甘えるような声で、哀れみを乞おうとしている。
 けれども、劣情に猛るイケルには通じない。かぼそい首に広い掌が伸び、三つ編みもろとも掴まれてしまう。毛の生えた太い指は頬の端にまで達していて、首どころか顎の動きまでをも奪っていた。
 指の先が頬肌に沈みこんで痛い。少し力をこめられるだけで激痛が襲うことは想像に難くない。意にそわぬときは、容赦なく挟まれるだろう。どんな要求にも、従うしかないのだ。泣いて訴えて駄目なら、諦めるしかない。黒睫毛が、深く瞳を覆った。
「ふぅぐ……ん、むぅ……」
 熱く湿った舌先が突いてきている。主の望みどおり、キーラはくちびるを割った。無遠慮に伸びる、臭い唾液をともなった舌を招き入れる。口内で暴れようとする不快な物体を、柔らかなくちびるで挟み、やさしく吸った。
 先ほど己の精を注いだ場所だというのに、イケルは意に介していない。夢中で幼な妻の口を吸いつづけている。太い喉が何度も鳴った。乱れた鼻息が、熱風となって少女の端整な貌に降りかかる。
(いやぁ……きもち、わるい……でも……)
 キーラの眉根がひくひくとふるえた。日課のように舐めまわされていても、いまだ慣れることができない。頭が受け容れを命じても、身体がイケルの舌を拒んでいる。嫌悪が貌にあらわれることまで抑えることはできなかった。
(すこしでも、はやく……終わらせたい……)
 強い不快感が、内気な少女の背を押していた。流しこまれる涎(よだれ)を喉の奥に送り、イケルの後頭部を両手でくるむ。赤子を抱くように穏やかな手つきだった。
 奥深くまで男根を呑みこんだ尻が、かすかに揺れる。左右、前後に、振れる幅はしだいに大きくなっていく。白い丸みはくびれを中心に、柔軟に弧を描いた。
「んんっ……ちゅ……んっ……あう、ん……」
 合わさった唇の間から、吐息と喘ぎが漏れている。
 ふたりの口はときおり離れた。透明な液体だけが、くちびるの間を結ぶ。そのたびにピンク色の舌が伸びて糸を絡め、ぶよぶよの唇に付着した涎をも舐めとった。肉厚のかたちを確かめるようにして、ゆっくりと横になぞっていく。べとつく唾液はすべて、わずかに覗く白い歯の奥へと運ばれた。
 イケルはすっかり毒気を抜かれ、呆けた顔を見せている。黒い頬肌に赤みが強い。細首を掴む掌から、力が抜けていた。
 ごつごつと硬い膝の上で、粘ついた水音が響きはじめる。にちゃ、にちゃ、と。小ぶりな尻が、揺れにあわせて微妙に上下していた。
「んう……れるっ……たくましい、です……とっても、かたい……」
 横に広がった鼻の頭をくすぐるように舐め、キーラは頬を染めてささやいた。なかばまで睫毛に隠された瞳までがみだらに紅い。瞼からしたたる透明な雫さえ、誘惑の飾りに見える。
「はっ……はあっ、はふぁっ……」
 イケルは呼吸の方法すら忘れていた。幅広く厚い胸は不規則に膨らんでは縮んでいる。息は短く、肺に留めている時間のほうが長い。鼻と口の両方を用いていたが、いずれも苦しそうだ。血走った眼は見開かれたままで、なにかの発作かと錯覚してしまいそうな様相を呈していた。
「えう……ん……きもち、いい、ですか……ご主人、さま……」
 小さな舌が、脂ぎった額を這う。ぴちゃぴちゃと音をたてて、額の皺をなぞりあげる。唾液の筋が横に伸び、湿った肌が薄く湯気を昇らせた。
 椅子の軋みがはげしい。木製の脚が床と擦れて耳ざわりな音をたてている。ふたりを乗せた椅子は、前後左右に滑っては位置を戻していた。
 白い双丘は活動の領域を広げている。極太の肉棒を咥えこんだまま、渦を巻くように振られていた。幼い尻が揺れて艶かしい。張った睾丸に、透明な粘液が垂れて見える。肉づきの足りない肢体は、娼婦に匹敵する妖しさと性戯を兼ねそなえていた。
 卓を挟んで座るふたりの眼球が赤い。充血しきった四つの眼は結合部に注がれている。未熟な尻に出入りする黒い勃起を、声もなく凝視していた。
 兄も弟も幾度となく喉を鳴らしているが、口の中はからからに渇いている。ひりついて痛いほどだ。飲みこむ唾もなく息を荒くしているが、己の呼吸する音も耳に入ってはいまい。
 キーラの喘ぎと淫靡な甘え声が、弟たちの股間の脈動を早める。エルナンにいたっては両手で股間を包んでいた。悔しげに顔を歪めているものの、青い性の衝動は抑えこめない。下着を汚しているに違いなかった。
「お、お、おおッ……き、キーラっ……」
 イケルが呻く。薄い髭の下から吐かれる息はぜえぜえと乱れたままで、吃逆(しゃっくり)に似た高い音をともなっていた。開いた鼻の下が、伸びきって長い。
 限界が迫っているのだろう。少女を支える膝は小刻みにふるえている。自分から腰をつかう余裕はなさそうだった。雪のごとく白い尻に置いた手だけが、貪欲に幼い肌を弄っている。毛だらけの指の先が、谷間の小さなすぼまりをつついていた。
(いやっ……! そこは、やだ……)
 びくん、とキーラの背がふるえる。表情に嫌悪はあらわれていない。それだけは堪えることができた。
 イケルはもうひとつのほうも愉しみたがっている。急がなくてははならない。早く射精させないといけない。それも、もう満足というほど吐き出させなくては。
 食卓で後ろを貫かれるのは、みじめに過ぎる。ランプの灯りの下で、ふたりの視線に晒されながら後ろを犯される。それだけは、避けたい。
「あん、ん……ご主人、さま……」
 キーラはいかつい顔に頬を寄せた。黒い顔は、ぎとぎとに光っている。汗臭かった。
 紅いくちびるが、主の耳たぶをやんわりと挟む。甘噛みだ。口に含んだ柔らかい肉を、キーラは舌先でちろちろと撫でた。くすぐったかったのか、丸く肥大した肩が大きく揺れる。
 下半身は螺旋を描きつづけていた。高低差は広がったが、腰のくねりは先ほどより緩やかだった。黒い太股の上を、白い尻がゆっくりと浮き沈みしている。弾みで漏れさせてしまわないよう、注意をはらっているのだろう。
 膨らみを増した男根に秘肉が吸いついていた。抜き挿しに擦られているが、すでに痛みは薄そうだ。幼い尻の下に見える肉茎は、ぬらぬらと濡れて黒びかりしている。
 はむはむと甘噛みを繰り返したのち、キーラは耳の窪みにくちびるを押しつけた。湿った吐息とともに、甘い声でささやく。
「だして、ください……いっぱい……どくどくって……キーラの、なかに、いっぱい……どくどく、して……くださ……」
 吐精に導かんとする台詞を、少女は言い終えることができなかった。柔らかな紅唇はぶよぶよとした肉の厚みに覆われ、白い歯が閉じるよりはやく、口内には無遠慮な舌が押しこまれていた。
 首に指が食いこんでいる。くびり殺さない程度には加減されているが、脈を圧迫されて苦しい。完全に固定されていて、意思表示もできそうにない。たっぷりの唾をともなった口づけを、つつしんでお受けするほかなかった。
 もとより逃れるつもりはない。厚かましく侵入してくる舌に、キーラはちゅるちゅると吸いついた。
 従順な奴隷妻に徹する。全身全霊を傾けて献身することで、欲深な主人を満足させてみせる。イケルは興奮して我を忘れている。あと少しだけ。少しだけ耐えれば終わる。このまま射精へと導ける。そのはずだった。
「ふみうっ……!」
 少女の身体がびくりと跳ねる。塞がれた口から漏れた悲鳴は、驚きの音色を帯びたものだった。
「んむぅ……むうぅ、うぅ……」
 白い肢体はぴくぴくと痙攣を繰り返していた。揺れが腰から肩へと伝播していくのが、ブラウスごしにも確認できる。
 ふるえる上体とは逆に、下半身は静止していた。みだらに舞っていた小ぶりな尻が、いまはこわばって硬い。
 かすかに紅らんだ臀部を、黒く毛深い手が弄っている。撫でているわけではない。大きな掌は、張りのある尻肉を覆うように掴んでいた。双丘の窪みに指の一本が挟まれている。
 先端が隠れて見えない。慎ましげな小孔に、中指の第一関節までが呑みこまれていた。
 少女の瞼は閉ざされて深い。長く豊富な睫毛は涙に浸され、黒い光沢を放っている。小刻みに揺れる眦(まなじり)が、垂れに垂れてひどく弱々しかった。眉間には縦皺がつくられていて、かぼそい鼻息は不規則きわまりない。
「んぅ……う! えぅ……」
 キーラはただ悶えることしかできなかった。くちびるは封じられている。指を退けてもらおうにも、訴えようがない。徐々に深く埋まっていく黒指にあらがうすべはなかった。
(おしりは、いやあ……! ゆるして……ゆるして……)
 胸の内で懸命に乞うも効果はない。もはや涙目での訴えも無駄だった。薄く瞼を開けて仰ぐ主人の顔が、ぼやけてなお下卑て映る。
 黄色く濁った眼玉は、より貪欲な劣情に血走っていた。極上の獲物をいたぶり尽くさねば満たされそうにない。嬲り、虐げることで、苦悶に喘ぐ幼妻を愉しんでいるのだ。小さな黒目が、狂人じみた鈍い光を放っている。
「いいうううぅッ……!」
 ふるえる声。追いつめられた小動物の唸りに似ている。少女のものとは思えぬほど低い悲鳴だった。
 褐色の胴を挟むほそい膝が、ぶるぶると振動する。振れ幅は広く、ひきつれた叫びが途絶えた後も止むことはなかった。
 後門の奥深くまで、中指が沈みこんでいる。付け根から先が見えなかった。
 後ろの穴はきつく狭い。太く黒い指がきゅうきゅうと締めつけられ、イケルは痛みに近いほどの圧迫を覚えた。
「えうぅぅ、いうぅぅ……」
 か細い悲鳴が、弱々しい鼻息とともに漏れる。断続的だった。哀れな喘ぎが放たれるたびに、白尻が大きく跳ねる。
 少女の内部で、挿しこまれた太指が暴れているのだ。双丘を抱える掌に緊張が見える。甲に浮いた血管が深い。後門の狭い粘膜の壁を、執拗に責めている証だった。
「んぷあっ……いや、あっ……」
 ふいに、ふたりの口唇が離れる。
 幼妻の尻に集中しすぎたためだろう。細首を挟んでいたイケルの掌から、力が抜けていた。
 節くれだった五指は空をさまよったのち、汗ばんだブラウスの背へと落ち着く。ふうふうと荒い息をつく少女の背を、支えているようにも見える。
 唾液に濡れた紅いくちびるが、ひくひくとふるえている。拒絶を訴える言葉は、声にならない。なるわけがなかった。キーラは己の主人を知り抜いている。
 細い顎が上を向く。半ば伏した睫毛の下で、潤んだ瞳は主をとらえていた。頬は涙にまみれ、眸は紅らんで痛々しい。けれども、その口もとにはかすかに笑みがみとめられる。必死の微笑だった。
「ご主人、さま……キーラは……キーラは、こっちを……いじめてほしい、です……」
 少女は小さな手を盛り上がった肩の上に置き、もう片ほうの手を自分の股間へと落とした。いくらか背が丸まっている。胴にしたがってうつむく貌の、視線だけがイケルの眼から離れない。
 極太の勃起の幹に、白くしなやかな指が絡まる。根もとから結合部までのわずかな距離を、掌はゆっくりと扱きはじめた。付着していた液体が、ぬちゃぬちゃと粘い音を響かせる。
「ああ、すご、おい……すごく、おおきく、なってる……。きもち、いい、ですか……? ご主人さま……」
 上目づかいの誘惑に、高ぶりきったイケルが耐えられるはずもなかった。ほっそりした身体を、その背を支えていた左腕で抱き寄せる。右手は白尻を抱えたままで、奥深くまで侵入させた指を抜く気配もない。ひたすら幼妻を貪ったうえで、欲望を解き放つつもりなのだ。
「ひっ、んっ……!」
 可愛らしい尻が、ふたたび跳ねあがる。すぼまりの奥深くで粘膜を擦られたのだろう。きゃしゃな肢体と長い三つ編みををぶるぶると揺らし、少女は耐えた。ほそい眉の痙攣が苦悶をあらわにしている。
 嫌悪に貌を歪ませたのもつかのま、キーラは両手を主人の肩に乗せ、小さくうなずいてみせた。濡れた瞳に妖しげな光が宿っている。
 くびれた腰が上下しはじめた。後ろに男の指を受け入れたまま、小ぶりな尻が巨根を扱きあげる。緩やかな動きは、やがて前後への揺さぶりをともない、しだいにはげしくなっていった。
「あんん……ひいっ……! だして、だしてぇ……キーラのなかで、きもち、よくなってください、ご主人、さまぁ……」
 太指に腸内をかきまわされているのだろう。腰から下を痙攣させつつ、キーラは懸命に白い尻を振った。主の精を胎内に受けるために。
「おぉッ……おッ……」
 野太い呻きが、黄色い歯の間から漏れる。みだらに舞う尻に逆らうようにして、黒い下半身が小刻みに浮き沈みをはじめていた。頑丈なはずの椅子の軋みが、壊れそうなほどにひどい。肉の打ち合う高い音を、すっかりかき消してしまっている。
「き、キーラっ……!」
 かぼそい背を抱きしめる褐色の腕に力が入る。
 息が苦しい。骨のきしむ音が頭に響く。それでも少女は腰を動かすことをやめない。膨らみきった勃起を吐精に導くべく、一心不乱に奉仕をつづけた。未熟な尻は黒い肉棒をみずから呑みこみ、粘い水音をたてて曲線を描きつつ、逞しい太股と幾度も幾度も打ちあった。
「む、おおおッ……!」
 イケルが吠える。頑丈な肉体が、がくがくと大きく震えた。
「う、ああんっ……」
 小ぶりな尻が、はずむように揺れる。褐色の腕や胸から伝わったのではない。窮屈な膣内で暴れる太勃起によるものだろう。胎内に白い劣情を注ぎこまれるたびに、びくんびくんと白尻が跳ねているのだ。
(すご、い……すごく、いっぱい……でて、る……)
 脈動がはげしい。肉茎が膨らみ、亀頭が張って、爆ぜる。男性器の収縮を、キーラは身体の内側で感じている。
 狭苦しい膣内で、肉棒は痙攣を止めるまでにひどく時間を要した。先ほど口内に射精された量よりも、さらに多いかもしれない。脈打つ間隔も、いつもより長く思えた。
「ふおお、ふう、ふう……」
 吐精の最中は呼吸もままならなかったのだろう。イケルの息は途切れて荒い。充血した眼球は、しばしあらぬ方向へ飛んでいた。
 白い胴体を抱く剛腕から、ようやく力が抜ける。三つ編みの少女は安堵の息をつき、そっと額を盛り上がった肩に預けた。
 イケルは深い快感とともに射精したはずだ。さすがにもう、寝室に入る前の行為は望まないだろう。
 これで、わずかでも休ませてもらえる。キーラは黒い肌にやさしく口づけ、そのまま頬をすりすりとなすりつけた。主への甘えだった。
「メシが、まだだったな」
 半ば息を整えたイケルは、珍しく柔らかい声を出した。
 少女の垂れた目が、期待にかがやく。とはいっても、表情を見るかぎり疲労のきわみにあり、微笑を浮かばせることさえ難しそうだ。
 生気をとりもどしつつあるのは、とび色の瞳だけだった。冷えきってしまったスープの存在が唯一の救いであり、希望なのだろう。
「腹が減ったろう」
 分厚い掌がほそい腰を挟む。岩のようなごつごつした手は、細身の少女を軽々と持ち上げ-―なかった。
 ほんの指一本分を浮かせただけだ。そのまま片腕で白い脚を抱えると、小さな身体をくるりと回転させてしまう。一瞬にして、キーラは卓と向かい合っていた。それも、主の膝の上で。
 いつ椅子を動かしたのか、テーブルの位置が近い。スープの入った器が目の前にあった。はげしい性交の震動によって移動したのかもしれない。
「あ、あの……」
 極太の肉棒は無毛の割れ目に挟まったままだった。二度の吐精の後にもかかわらず、さほど硬度を失っていない。あたたかく湿った膣壁に包まれて、むくむくと膨らみを増してさえいる。
「いらねえのか。俺が食っちまうぞ」
 熱い鼻息が、うなじのあたりに降りかかる。悪寒に身をふるわせつつも、少女はあわててスプーンに手を伸ばした。
 黒い指が、ブラウスの上から胸を弄んでいる。まだ薄い乳房のかたちを確かめるようになぞり、やがて二本の指で乳首をつまむ。小さな悲鳴を放つ幼妻を、イケルは背後から満足げに見つめ、にやにやと下卑た笑みを浮かべた。
「ファビオ。もの欲しそうに見てやがるんじゃねえ。てめえには一昨日の夜、キーラを貸してやっただろうが」
 卓向こうの次兄に怒声を飛ばすも、口の端がつりあがったままだった。豊かな頬も嘲笑を伝えている。
 きまり悪そうにファビオは視線を逸らした。ラム酒の瓶を握る手に、力が入っている。不快感をあらわそうと舌打ちをするが、横にいる弟の耳にも届きそうにないくらいだった。
 キーラはというと、黙々とスープをすすっていた。褐色の主の悪戯に小さな身をびくりとさせつつ、パンをちぎりほおばる。伏せた睫毛を濡らす涙が止まらない。
 太い勃起が硬く膨張するのを膣内で感じながら、玩具は壊れるまで使われるのだとキーラは何度も思った。



 恣(ほしいまま) ~共有される幼な妻~ 第八話

テーマ:18禁・官能小説 - ジャンル:アダルト

  1. 2011/12/13(火) 16:16:16|
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Author:臥頭狂一
(がとうきょういち)
 日々、頭痛に悩まされながら官能小説を書いています。
 いろいろなジャンルに手を出していくつもりです。よろしければ読んでいってください。
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